在外公館とは、日本が諸外国に設置している大使館、総領事館、領事事務所、国際機関代表部の総称です。世界には200以上もの在外公館があり、国家公務員や地方公務員、民間企業からの出向者など、様々な立場の大勢の人たちが外交官として、日本国、そして世界の平和と繁栄のために働いています。
私たち国際交流サービス協会は、日本の外交活動を支援するために設立された団体です。
次の4つの外交活動を支援する仕事を担う人たちを募集・採用して、在外公館に派遣・紹介しています。
在外公館で派遣国・地域の政治、経済、文化等に関する調査・研究をする仕事です。
在外公館での会計・総務的な業務や、日本からの公用出張者の支援など、外交活動を多方面から支える仕事です。
在外公館施設の保守・整備・維持管理等を行う仕事です。
在外公館長(大使・総領事)がお客様をお招きする公的な会食で、料理を作る仕事です。
専門調査員 O・B、O・Gからのメッセージ
サウジアラビアO・G
専門調査員の任期中の仕事をどう充実させるか、またその経験をどう活かすかは、本人次第です。ご自身の専門分野の調査などを行いながら、大使館の業務に携わることになりますので、貴重な任期中の時間を最大限に活用して、ぜひ専門性と汎用性を身に付けていただきたいと思います。
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ボツワナO・G
専門調査員職は、公館によって働き方も業務の幅も様々です。自分は小規模公館に勤務していましたので、班の枠を超えて大変多くの仕事の機会を頂きました。サミット等、各種国際会議への出張や新しい開発協力プロジェクトを開始させるまでの調整・交渉等、外交の現場に立ち会わせていただいた
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ボリビアO・B
専門調査員時代は国のバックアップがあることで、一研究者の立場では決して会うことのできない要人たちと知り合い、“生きた情報”に触れることができました。これは専門調査員制度の大きな強みでしょう。専門調査員を経験したことで、“実利として世の中の役に立つ研究”を強く意識するよ
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最後に
突然ですが質問です。
皆さんは「大使館」と「総領事館」という言葉を聞いた事がありますか?また、その違いをご存知でしょうか?
どちらも外国に置かれている国の機関「在外公館」のことです。
ざっくり言うと大使館は本部で、総領事館は支部であり大使館の機能の一部を担うところ、というとイメージしやすいでしょうか。
「大使館」は各国に1つしかなく、基本的に首都に置かれます。
責任者は「特命全権大使(大使)」で、最大の特徴は相手国政府との政治・経済の交渉や連絡などの"外交活動"を行うことです。
その他に"広報文化"や"領事"部門などがあります。
広報文化 → 相手国に日本文化の紹介を行い、イメージの改善、親近感を高めてもらうなどの活動をしています。
領事 → 相手国に住む日本国民に対して情報提供や行政サービスを行っています。また、日本を訪れる外国人にビザの発給業務も行っています。
2018年7月現在、世界の195か国に日本の大使館が設けられています。
(注;日本の大使館実館(実際の事務所)が存在する国:150/第三国に存在する日本の大使館が兼轄している国:45)
「総領事館」は相手国の主要都市に置かれ、大使館の行う外交活動以外の役割を担っています。
アメリカを例にすると(2018年6月現在)。。。
「大使館」ワシントンD.C.
「総領事館」アトランタ、サンフランシスコ、シアトル、シカゴ など17都市
大使館、総領事館や国際機関などで働きたいと思っても「どう進んだらよいのか?」「自分に向いているのか?」など迷うことも多いと思います。
職種によっては、大学院を出てからある程度の実務経験を積まないと進めないものもあります。時間が掛かるのであればなおさらのこと、早い時期から目標を定めて前進していくことが大切です。
上に紹介した4つの仕事のうち、在外公館専門調査員は、まさに自分の専門とする分野の研究・調査をしながら自国にとっても有益な活動を行う事ができます。
在外公館派遣員は縁の下の力持ちとして在外公館の活動を支える実務スタッフ、技術派遣員は在外公館の“保守・整備・維持管理”の3拍子で外交活動の現場を整えます。
公邸料理人は、大使・総領事公邸で、外交活動の有意義な手段のひとつである会食を担当し、外交を側面から支えています。
「海外で働く」一歩を踏み出すことは、皆さんの未来に広く道を開いてくれる大きな経験になると思います。